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初任者研修と実務者研修の違いは? 修了するメリットや受講期間まで全て解説!

「初任者研修と実務者研修ってどう違うの?」

「初任者研修と実務者研修どっちを受けるか決められない…」

初任者研修と実務者研修は、最初はなかなか違いを把握するのが難しいのではないでしょうか。

そこで、この記事では初任者研修と実務者研修それぞれの特徴と違いについて解説します。

それぞれの研修を修了するメリット、受講期間、受講費用、取得方法などを比較し、初任者研修と実務者研修について詳しくお伝えします。

初任者研修や実務者研修の受講を検討中の方はぜひ参考にしてください。

初任者研修と実務者研修についてざっくり説明すると
  • 初任者研修は介護の基礎的な知識やスキル、実務者研修は介護の専門的知識やスキルを学ぶという違いがある
  • 初任者研修は最短1カ月、実務者研修は3ヶ月半ほどの期間で取得が可能
  • 実務者研修を修了すると介護福祉士試験の受験資格が得られる

初任者研修と実務者研修の違い

初任者研修と実務者研修は、どちらも介護に携わる方が受講するものです。

介護の仕事をする上で、これらの資格を取得することはキャリアアップに繋がります。それぞれの特徴を比較すると以下のようになります。

項目 初任者研修 実務者研修
受講の目的 介護の基礎を学ぶ 介護福祉士として必要な知識やスキルの習得
修了試験の有無 スクールによって違う
費用 7万円~8万円 15万円~20万円
介護福祉士の受験資格 得られない 得られる(ただし実務経験が必要)
サービス提供責任者 なれない なることができる

介護福祉士を受験するための資格が実務者研修

実務者研修(介護福祉士実務者研修)は2013年に作られた資格であり、介護職員として必要な知識やスキルを身に付けるのが目的です。

また、介護福祉士は、介護の現場における唯一の国家資格ですが、資格取得のルートによっては実務者研修を受けていることが受験資格として必要になりました。

一方、初任者研修は、修了しても国家資格の受験資格が得られるわけではありません

なお、介護福祉士の試験では実技試験もありますが、実務者研修を修了しており、かつ実務経験が3年以上だと実技試験が免除されます。

実務者研修のほうが科目数や受講時間が多い

初任者研修は、受講科目が9科目、受講時間は130時間であり、最短1カ月で取得可能です。

一方、実務者研修は、受講科目が20科目、受講時間は450時間です。実務者研修を取得するためには、基本的に3ヶ月半ほどの期間が必要になります。

実務者研修では基礎から専門的な知識・スキルまで系統的に学ぶため、基礎を中心で学ぶ初任者研修よりも時間がかかるのです。また、それに伴い費用も高くなっています。

どちらを受講するか決める際には、まずは基礎から着実に学びたいのか、或いは専門的な知識・スキルまでしっかり学びたいかによって選ぶことになります。

費用は実務者研修のほうが高い

一般的な受講料としては、初任者研修は6~8万円、実務者研修は10~20万円です。

なお、実務者研修の講座価格は介護資格の有無によって差があり、無資格だと20万円近く必要ですが、初任者研修やヘルパー1級といった資格を持っていると7〜13万円ほどで受講可能です。

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修了試験の有無

初任者研修資格を取得するためには、研修の最後に「修了試験」として行われる簡単な筆記試験に合格する必要があります

試験時間は1時間で、問題は選択式または記述式です。また、問題数は原則32問以上となっており、多くの自治体で100点満点中70点以上取っていれば合格です(合格基準が異なる自治体もあります)。

初任者研修修了試験の合格率は公表されていませんが、この試験は単に講義の理解度を測るための試験なので、合格率は非常に高いと考えられます。

もし不合格になっても追試験を受けられるので、ほとんどの方が修了試験に合格するでしょう。

なお、実務者研修では修了試験は義務付けられていないため、スクールによって修了試験の有無は異なります

サービス提供責任者になれるかどうか

サービス提供責任者は「利用者の数が40人又はその端数を増すごとに1人以上」指定訪問介護事業所に配置することが義務付けられている、非常に需要の大きなポジションです。

サービス提供責任者の業務は、介護職員業務に加え、ケアマネージャーが建てた介護プランをもとにした訪問介護サービスの計画作成、利用者家族へのサービス説明などです。

実務者研修を修了すると、このサービス提供責任者になることができます

一方で、初任者研修を修了してもサービス提供責任者にはなれませんので、サービス提供責任者を目指している方は、実務者研修の受講が必要です。

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初任者研修と実務者研修の共通点

初任者研修と実務者研修は共通している部分もあります。

ここでは両者の共通点を見ていきましょう。

両方国家資格ではない

初任者研修と実務者研修は国家資格ではありませんが、厚生労働省の認定を受けた資格です。介護に関する知識やスキルがあることをしっかりと証明してくれます。

また、初任者研修や実務者研修を修了してると、介護の職場で資格手当を受けられたりするなど、無資格の職員と待遇が異なる場合があります。

両方とも介護職ではメリットがあるため、介護職に就きたい場合、どちらかは取得しておくことがおすすめです。

一部の科目が共通している

実務者研修と初任者研修は、共通する科目が9科目あります。

  • 人間の尊厳と自立
  • 社会の理解Ⅰ
  • 介護の基本Ⅰ
  • 生活支援技術Ⅰ
  • 生活支援技術Ⅱ
  • 認知症の理解Ⅰ
  • 障害の理解Ⅰ
  • こころとからだのしくみⅠ
  • 介護課程Ⅰ

参考:厚生労働省「届出の必要ない研修にかかる修了認定科目について

初任者研修を修了している場合、実務者研修ではこれら9科目の受講が免除され、130時間の受講時間が節約できます

メリット

初任者研修も実務者研修も、介護に関する知識を基礎からしっかり学ぶことができます

どちらも高齢社会である現在の日本では重要な資格です。

介護職での就職では、これらの資格を取得していることにより、応募できる求人が増えます。また、採用後は資格手当が支給される場合もあります。

また、初任者研修を取得した人は実務者研修、実務者研修を取得した人は介護福祉士といったように、介護の業界でキャリアアップをしていくことができます

介護職を目指すなら、初任者研修や実務者研修は取得しておくに越したことはありません。

初任者研修と実務者研修はどっちを受けるべき?

初任者研修と実務者研修は受講目的が異なるため、自分の目的に合った方を受講する必要があります。

初任者研修は介護の基礎、実務者研修は介護の専門的な知識やスキルを学びます。

介護業界に入ったばかりの方は初任者研修、介護についてある程度知識があり、キャリアアップを目指したい人は実務者研修がおすすめです。

なお、スクールによっては、初任者研修を受講していても途中から実務者研修に受講を切り替えることも可能です。

初任者研修がおすすめの人

資格を初期負担少なく、早めに取りたい人

初任者研修は、実務者研修よりも科目数が11科目少なく、学習時間は320時間短くなっています。 そのため、最短1カ月で取得することが可能です。

また、受講費用も6~8万円なので、いきなり実務者研修を受けるよりも6~10万円ほど支出を抑えられます。

介護資格を持っていない状態で実務者研修を受講すると13万円~20万円ほどかかるため、いきなりそこまでの出費は難しいという方は初任者研修の方がよいでしょう。

また、早めに取得できる介護系資格を希望する方も、初任者研修の受講をおすすめします。

ステップを踏んで介護を学びたい人

介護の知識が全くない人にとって、初心者研修は基礎的な知識を身に付けるにはピッタリの資格です。

初心者研修はその名の通り、介護の初心者が学ぶ内容となっているので、介護に関して全くの初心者・未経験者でも負担なく学べます。

「介護の仕事に就きたいけれど介護が向いているかわからない」と思っている方など、介護職になると決めていない方でも気楽に学べます。

また、最短一ヶ月で取得できるため、まずは初心者研修を取得して、そのあと次の進路を考えたい方に向いています。

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実務者研修がおすすめな人

介護福祉士になることが目的の人

介護福祉士になることが目的の人は、初任者研修は飛ばして早めに実務者研修を受講することをおすすめします。

介護について基礎から学びたい人でも、介護福祉士になりたいのなら初任者研修は受講する必要はありません。

初任者研修で学ぶ内容は実務者研修でも学べます。また、初任者研修と実務者研修を両方受講すると、費用が余計にかかってしまいます。

介護福祉士になるには実務者研修のみの受講で全く問題ありませんので、介護福祉士を目指しているのであれば、時間とお金の節約のためにも実務者研修から受講するのがおすすめです。

サービス提供責任者になりたい人

先ほども述べたように、実務者研修を修了するとサービス提供責任者になることが可能になります

初心者研修だけを修了してもサービス提供責任者にはなることができませんので、サービス提供責任者になりたい場合、結局は実務者研修を受講することになります。

サービス提供責任者になりたい人は初任者研修は飛ばして、実務者研修を受講することがおすすめです。

受講に手間をかけたくない人

実務者研修を修了するのに、初任者研修の受講は必要ありません。

初任者研修を修了したあと実務者研修を受講しようとすると、手続きや日程の調整、新たなスクール探しが面倒になる可能性があります。

実務者研修から受講すると、このようなストレスがなく、一気に上位資格を取得できます。

特に、働きながら資格を取得したい人は、なるべく手間をかけずスムーズに資格取得できた方がよいでしょう。

手間をかけたくない人、最短距離で上位資格を取りたい人は実務者研修の受講がおすすめです。

お金と時間に比較的余裕がある人

初任者研修は130時間ほどの受講時間で、取得にかかる費用は7~8万円です。

一方、実務者研修は450時間ほどの受講時間で、介護の資格を持っていない方だと13~20万円ほどの費用がかかります。

実務者研修は取得に3ヶ月半ほどの期間が必要であり、モチベーションの維持が必要です。

また、学ぶ内容が多い分、予習・復習の時間も初心者研修より多くなります。

そのため、実務者研修は時間やお金にある程度余裕があり、時間をかけて勉強できる人に向いていると言えます。

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初任者研修と実務者研修についてまとめ

初任者研修と実務者研修の特徴と違いまとめ
  • 初任者研修も実務者研修も国家資格ではないが、介護の知識やスキルを証明できたり資格手当がもらえたりする
  • 初任者研修の取得方法は、受講後に修了試験に合格すること
  • 実務者研修を修了すると、サービス提供責任者になれるメリットがある

初任者研修は介護の基礎を学び、実務者研修は初任者研修よりも専門的な内容を学ぶという違いがあります。

目的だけではなく費用や受講時間や得られるメリットも違いますので、自分に合った方を選ぶようにしてください。

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